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妙心寺に属する学生寮”花園禅塾”の知られざる日常を公開します


by hanazonozenjuku
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粥座のはなし

昨日から、朝課がはじまったということですが、その
朝課のウラでは、典座班が、粥座をつくります。

通常、僧堂に準ずるとしたら、粥座は、天井粥という
ところでしょうが、禅塾では塾生の午前中の勉学のために
そして昼は学生自前で、ほっとけば、いつもロクでもないものを
食べているので、とりあえず朝はきちんと、飯、汁を2杯ずつ
食べるわけです。

ただいくら、学生が若いからたくさん食べても、エネルギーに
変わる!!とはいって、若者は朝に弱いもの。
なかなか、すすんで食べないのです。

粥座の飯台座は、飯台看がつく正飯。
自分のペースで随意に食べるわけにもいかず、順注ぎに
合わせて、飯を汁でかきこむ、ということがザラにあるわけです。

だから、塾頭、指導員のスタッフ側も率先垂範ということで、
年齢を考えるとあまり食べたくもないのに、
すすんでたくさん食べる見本を見せるわけです066.gif
(ある意味、この点においては、学生より修行を
しているのかもしれません。)

こうして指導する立場の人間が、かち盛りに盛られて、がんばって
食べるのを見ていると、学生たちの反応は二極化します。

「こりゃー、塾頭さんたちがとっているから、われわれも
たくさんご飯とか汁をよそってもらないかん」
とがんばって、食べる学生ら001.gif

もう一方が、

「ああ、ありがたいことに食べてくれた~、助かった」
「あの人らよう食うな~、だから腹出てんだよ~」
と、うまく少量でごまかそうとする学生ら027.gif

この些細な反応の違いが、指導員と禅塾生たちの
今後の禅塾生活での接し方を左右するのです066.gif


いずれにしろ、1回生の子らは、だいぶ持鉢の使い方を
覚えてきましたし、洗鉢のペースも早くなってきました。
今年も、軌道に乗ってきたかな、と思ったら、
2回生の子らが、案外おかしなやり方を覚えてしまっている
ことが、最近判明。

われわれスタッフ側が、胸のほっとなでおろす日は、
なかなか来そうにありません・・・008.gif
by hanazonozenjuku | 2010-04-07 23:00 | 禅塾行事